イヤイヤ期はいつまで?やってはいけない5つの対応と「じゃあ大丈夫です」の効果

目次

はじめに

「イヤイヤ!」

「ぜったいやだ!」

「パパがやる!」

うちの場合、ある日を境に「これして〜」と言ったら、何を言っても「嫌だ」が返ってくるようになりました。着替えも、歯磨きも、ごはんも、全部です。

この記事を書いているのは、7歳と5歳の男の子を育てている現役のパパです。二人ともイヤイヤ期を通過しました。そして正直に言うと、ちゃんと怒りました。怒らずに済んだ日ばかりではありません。

そのうえで、3年かけてたどり着いた結論はこれです。

イヤイヤ期は、子どもを変えようとするほど長引く。変えるべきは、親の側の「引き際」です。

この記事では、次の順番でお伝えします。

  • イヤイヤ期はいつから・いつまで・ピークはいつなのか
  • やってはいけない5つの対応
  • 無視していいのか、放置していいのか
  • 「ひどい子」と言われる子と、そうでない子の違い
  • 我が家で実際に効いた声かけ
  • パパ自身の怒りをどう扱うか

きれいごとは書きません。効かなかったことも書きます。

 

【結論】イヤイヤ期はいつから・いつまで?ピークはいつ?

いちばん知りたいのはここだと思うので、先に書きます。

一般的に言われている目安

時期 様子
1歳半ごろ〜 自分でやりたい気持ちが出始める。「イヤ」が増えてくる
2歳前後(ピーク) いわゆる「魔の2歳児」。何を言っても「イヤ」。かんしゃくが激しくなる
3歳ごろ 言葉で気持ちを伝えられ始め、少しずつ会話が成立するように
3〜4歳で落ち着く 完全に終わるというより、頻度が減って気にならなくなる

ただし「公的な基準」はありません

ここは正直にお伝えしておきます。

この記事を書くにあたって、厚生労働省やこども家庭庁の資料を確認しましたが、「イヤイヤ期は何歳から何歳まで」と定めた公的な基準は見つかりませんでした。上の表は、育児の現場で広く言われている目安です。

実際、我が家の二人も始まった時期も終わった時期もバラバラでした。1歳台で始まった子もいれば、2歳を過ぎてから急に来る子もいます。4歳を過ぎても波がある子もいます。

なので、「2歳なのにまだ来ない」「3歳なのにまだ終わらない」で焦る必要はありません。表はあくまで参考程度に見てください。

終わり方は「ある日ピタッと」ではない

「いつまで続くのか」と検索している方にお伝えしたいのは、終わりは分かりにくいということです。

我が家の場合も、「終わった!」と実感した日はありませんでした。振り返ってみたら「そういえば最近、床に寝転がらなくなったな」と気づいた、という感じです。

ゴールが見えないのはしんどいですが、気づいたら終わっているのがイヤイヤ期です。

なぜイヤイヤするのか

対応の前に、仕組みだけ簡単に押さえておきます。ここを知っていると、腹の立ち方が少し変わります。

「自分でやりたい」と「まだできない」の板挟み

イヤイヤ期の子どもの中では、2つの気持ちがぶつかっています。

  • 自分でやりたい(自我が芽生えている)
  • でも、うまくできない(体も言葉も追いついていない)

大人でいえば、やりたい仕事があるのに道具がない状態。イライラして当然です。

感情のブレーキが、まだ完成していない

感情や行動をコントロールする脳の部分(前頭前野)は、発達にとても時間がかかります。2歳の子は、感情を抑える機能がまだ組み上がっていません。

つまり、かんしゃくは「わがまま」ではなく、ブレーキがない状態でアクセルを踏んでいるようなもの。「なんでこんなことで怒るんだ」と思う場面でも、本人は本気で処理しきれていません。

これがわかると、説得しようとしても無駄だという結論に自然と行き着きます。ブレーキがないのに「止まれ」と言っても止まれないからです。

 

イヤイヤ期にやってはいけない5つの対応

ここは、私が実際にやってしまったものを中心に書きます。

1. 怒鳴って従わせる

その場は静まります。でも翌日また同じことが起きます。しかも「大きい声を出したほうが勝つ」を教えてしまう。

我が家では、これをやった翌日に子どもが弟に対して同じ声量で怒鳴っているのを見て、やめました。

2. 「じゃあ置いていくよ」と脅す

効きます。一発で。だからこそ危ういと思っています。

効いている理由は納得ではなく恐怖です。しかも繰り返すと効かなくなり、脅しの強度を上げるしかなくなる。行き着く先が見えている手です。

3. 毎回その場しのぎで折れる

1と逆に見えますが、これも同じくらい厄介です。

「泣けば通る」を学習させてしまうと、次からもっと激しくなります。大事なのは「折れないこと」ではなく「基準が毎回同じであること」です。

4. 「なんで?」と理由を問い詰める

これは私の癖でした。理屈で納得させたくなるんです。

でも2〜3歳の子に「なんで嫌なの?」と聞いても、答えられません。本人も理由がわかっていないからです。問い詰めるほど、子どもは追い詰められて悪化します。

5. 他の子やきょうだいと比べる

「お兄ちゃんはできたのに」「〇〇くんはやってるよ」。

効果がないどころか、比べられた記憶だけが残ります。きょうだいでイヤイヤ期の出方は普通に違います(これは後述します)。

 

無視していい?放置していい?

これ、かなり検索されている質問です。そして我が家の答えははっきりしています。

「存在を無視する」のはNG。「要求に応じない」はOK

この2つは別物です。

  • NG:子どもがいないかのように扱う、部屋を出ていく、話しかけられても返事をしない
  • OK:そばにいるけれど、要求には応じない。落ち着くまで待つ

前者は見捨てられ感につながります。後者は、ただ押し合いをやめているだけです。

我が家の基本戦術:「無になる」

私がイヤイヤ期に一番使っていたのは、これです。

同じ部屋にいなければいけないときは、ぼーっとして何も考えないようにする。離れられるなら別の部屋に行く。

説得しない。なだめない。怒らない。ただ、そこにいる。

最初は「これでいいのか」と不安でした。でも怒鳴るより、なだめようとするより、明らかに早く収まりました。親が反応しないと、押し合いが成立しないからです。

この対応は、兄弟喧嘩でもそのまま使っています。詳しくは兄弟喧嘩は「無になる」で正解に書きました。

もうひとつの技:「じゃあ大丈夫です」

これが、我が家で一番効いた一言かもしれません。

「歯磨きしよう」→「嫌だ」→「あ、じゃあ大丈夫です」

そう言って、あっさり引き下がる。ちょっとふざけた敬語で言うのがポイントです。

何が起きるかというと、子どもが拍子抜けします。押してくる相手がいなくなるので、抵抗する理由もなくなる。しばらくすると、自分から「やる」と言い出すことがけっこうありました。

イヤイヤは、多くの場合「やりたくない」より「言われたくない」なんだと思います。指示そのものに反発している。だから指示を引っ込めると、話が変わる。

ただし、引き下がれない場面もあります

当然ですが、何でも諦めていいわけではありません。

  • 安全に関わること(道路に飛び出す、熱いものを触る)
  • 時間的にどうしても動かせないこと(病院の予約、電車の時間)

この2つは引き下がれない。そのときは説得を諦めて、抱えて移動します。言葉で納得させようとするほど時間がかかるので、割り切ったほうが結果的に早いです。

逆に言えば、この2つ以外は「じゃあ大丈夫です」でだいたい乗り切れます。歯磨きが今日1回できなくても、死にません。

 

「イヤイヤ期がひどい子」と、そうでない子の違い

「ひどい子の特徴」はよく検索されていますが、特徴を並べることにあまり意味はないと思っています。当てはまっても外れても、対応は変わらないからです。

代わりに、知っておくと楽になることを書きます。

同じ育て方をしても、きょうだいで違います

我が家は二人とも男の子で、同じ家で、ほぼ同じ育て方をしました。それでもイヤイヤ期の出方は明らかに違いました。

これが何を意味するかというと、激しさの差は、親の育て方で決まっているわけではないということです。

「うちの子がひどいのは、自分の接し方が悪いからでは」と悩んでいる方がいるなら、そこは切り離して大丈夫だと思います。生まれ持った気質の差が、かなりの部分を占めています。

正直に書くと、下の子には甘くなります

これは反省込みの話です。

下の子のほうが甘えん坊で、つい許してしまう。上の子のときは「ちゃんとさせなきゃ」と思っていたことを、下の子には「まあいいか」で流している自分がいます。

ダメな親だな、と思うこともありますが、最近はこう考えるようにしています。完全に同じにする必要はない。ただし、上の子が「自分だけ損している」と感じないようにだけ気をつける。

実際、上の子は見ています。だから「〇〇はまだ小さいからね」で済ませず、上の子と二人きりの時間を意識的に作るようにしています。

激しさが心配なときは

かんしゃくがあまりに長い、頻繁すぎる、自分や周りを傷つけてしまう。そういう心配がある場合は、ひとりで抱えずに相談してください。

自治体の子育て相談窓口、保健センター、かかりつけの小児科。乳幼児健診のタイミングで聞くのも自然です。「これくらいで相談していいのかな」と迷う段階が、ちょうどいいタイミングだと思います。

 

イヤイヤ期がない子もいます

「うちの子、イヤイヤ期が来なかったけど大丈夫?」という不安も、けっこう検索されています。

結論から言うと、問題ありません。

イヤイヤ期は全員に必ず来るイベントではありません。出方が穏やかで、親が気づかないうちに過ぎることもあります。表現の仕方が「イヤ」ではなく、無言で動かない、といった形の子もいます。

「自己主張がないと将来困るのでは」という心配もよく聞きますが、イヤイヤ期の激しさと、その後の性格や能力を結びつける確かな根拠を、私は見つけられませんでした。

激しいほうがいい、穏やかなほうがいい、という話ではありません。来なかったならラッキーだった、でいいと思います。

 

【実践編】シチュエーション別の対応

ここからは具体的な場面です。共通しているのは「命令の形で言わない」ことだけです。

朝の準備でごねるとき

我が家でいちばん効いたのが、これです。

「どっちが早いかな〜」

「着替えて」だと「嫌だ」ですが、競争にすると動くことがありました。指示が勝負に変わると、子どもの側に「勝ちたい」という別の動機が生まれるからだと思います。

同じ発想で使えるもの:

  • 選択肢にする:「赤と青、どっちの服にする?」(着るか着ないかではなく、どっちを着るか)
  • 役割を与える:「靴下を探す係、お願いできる?」
  • 見通しを示す:「タイマーが鳴ったら出発だよ」

ただし注意点があります。この手は毎回は効きません。2回に1回でも動けば十分、くらいに思っておくと消耗しません。

あとは身も蓋もない話ですが、15分早く起きるのが最強です。時間に余裕があると、そもそも腹が立たない。

ごはんを食べないとき

「イヤイヤ期 ご飯食べない」は非常によく検索されています。それだけ多くの家庭が困っているということです。

原則は3つ。

  1. 無理強いしない。食事そのものが嫌な記憶になります
  2. 量を減らして出す。山盛りだと、見ただけで戦意を喪失します
  3. 食べなくても、次の食事まで待つ。お腹が空けば食べます

器を変えるのも有効です。我が家では、普段と違う料理を食べないときに幼稚園のお弁当箱に詰めたら食べました。「これで全部」という枠が見えると、受け入れやすくなるようです。

そして、1食抜いても大丈夫と思えるかどうかが、親の消耗度を大きく分けます。

外出先で駄々をこねるとき

公共の場は、周囲の目がある分きついです。ここだけは戦術が変わります。

  1. まず安全を確保する(車道から離す、人の流れから外れる)
  2. 説得しない。移動する(人のいない場所へ抱えて動く)
  3. 落ち着くまで、そばで待つ

家では「無になる」でいいのですが、外では周囲への配慮が必要なので、早めに介入します。これは子どものためというより、周りのための対応です。そう割り切っていいと思っています。

予防策としては、空腹と疲れのタイミングを避けるのがいちばん効きます。イヤイヤの大半は、この2つが引き金です。

寝る時間になっても寝ないとき

就寝前は、親も限界に近い時間帯です。

  • 毎日同じ流れを作る(お風呂→歯磨き→絵本→消灯)
  • 絵本を読む前に部屋を暗くする(順番を変えるだけで違います)
  • 「あと5分」にはタイマーで応じる

絵本選びと読み方については、寝かしつけの絵本でやってはいけない5つのことで詳しく書いています。イヤイヤ期の子に向いている絵本も紹介しているので、あわせてどうぞ。

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パパ自身の怒りをどう扱うか

正直に書きます。私は怒らなかったわけではありません。何度も怒鳴りました。

「怒らない育児」を掲げる記事は世の中にたくさんありますが、怒らないでいるのは、相当しんどいです。その前提で書きます。

怒りが来るタイミングには規則性があります

自分の記録を振り返って気づいたのは、子どもの行動より、自分のコンディションのほうが効いているということでした。

  • 仕事で消耗した日
  • 時間に追われている朝
  • 寝不足の日
  • 夕方(子どもも自分も疲れている)

同じイヤイヤでも、余裕があるときは笑って流せるのに、疲れていると爆発する。つまり問題は子どもではなく、こちらの残量です。

これがわかってから、夕方は最初から期待値を下げるようにしました。「この時間帯は揉めるもの」と決めておくだけで、腹の立ち方が変わります。

その場でできることは、ひとつだけでいい

呼吸法やアンガーマネジメントの技法はいろいろありますが、かんしゃくの最中に思い出せるものはほぼありません。

我が家で実際に使えたのは、これだけです。

その場を離れる。

「ちょっとトイレ行ってくる」でいい。30秒でも物理的に距離をとると、声を出さずに済みます。逃げているようで、いちばん効きます。

怒ってしまった後にやること

完璧な親はいません。怒ってしまった後の対応のほうが、実は大事だと思っています。

  1. 落ち着いてから謝る(その場では言わない)
  2. 何に対して謝るか明確にする「さっき大きな声を出したのはパパが悪かった。ごめんね」
  3. 言い訳にしない「疲れていたけど、怒鳴るべきじゃなかった」

子どもは、親が謝るところを見ています。「失敗しても、やり直せる」という経験は、説教より伝わります。

それでもしんどさが続くときは

イヤイヤ期のしんどさが限界に近いと感じるなら、工夫でどうにかする段階を超えているかもしれません。

自治体の子育て相談窓口や子育て支援センターで相談できます。児童相談所相談専用ダイヤル「189」も、通報だけの窓口ではなく保護者自身の相談を受け付けています。

 

夫婦で方針が違うとき

片方が「ダメ」と言っていることを、もう片方が許す。これが続くと、子どもは「パパに頼めば通る」を学習します。

とはいえ、細かいところまで完全に揃えるのは無理です。我が家でやっているのは、これだけです。

  • その場で議論しない(子どもの前で方針を揉めると、そちらが本題になります)
  • 絶対に譲れない線だけ、先に決めておく(安全、就寝時刻など2〜3個)
  • それ以外は、担当している側のやり方に任せる

3つ目が意外と重要です。対応している側に口を出さない。手を出さないなら、やり方にも口を出さない。これを守るだけで、夫婦喧嘩がかなり減りました。

 

よくある質問

Q. イヤイヤ期が一番ひどい時期はいつですか?

一般には2歳前後と言われています。ただし公的な基準はなく、個人差がかなり大きい。我が家の二人も時期がずれていました。「2歳がピークのはずなのに」と目安に縛られないほうが楽です。

Q. イヤイヤ期を早く終わらせる方法はありますか?

ありません。ただ、長引かせる方法はあります。怒鳴る、脅す、毎回折れる。この3つをやめるだけで、体感はかなり変わります。

Q. イヤイヤ期は無視していいですか?

存在を無視するのはNGですが、要求に応じないのは無視ではありません。そばにいて、何もしない。これが我が家の基本です。

Q. 無理やり歯磨きをさせてもいいですか?

虫歯のリスクはあるので悩ましいところですが、我が家は押さえつけてまではやりませんでした。歯磨き自体が嫌な記憶になると、長期的に不利になると考えたからです。

代わりに、時間帯を変える、仕上げだけにする、鏡の前でやる、といった変化球で乗り切りました。心配な場合は、かかりつけの歯科で相談してみてください。

Q. イヤイヤ期におすすめの絵本はありますか?

「自分もそうだ」と共感できるタイプの絵本が向いています。ただし寝る前に読むなら、刺激が強い絵本は避けてください。選び方は寝かしつけの絵本でやってはいけない5つのことにまとめています。

Q. イヤイヤ期に耐える方法はありますか?

ひとつだけ挙げるなら、期待値を下げることです。「今日はスムーズにいくはず」と思うから腹が立ちます。「揉めるのが普通」と決めておくと、揉めなかった日が得に感じられます。

Q. きょうだいで対応を変えてもいいですか?

変わって当たり前だと思います。我が家も下の子には甘くなっています。ただ、上の子が「自分だけ損している」と感じないようにだけ気をつけてください。

 

まとめ:変えるべきは、子どもではなく引き際

この記事の要点です。

  • イヤイヤ期のピークは2歳前後と言われるが、公的な基準はない。個人差が大きい
  • やってはいけないのは怒鳴る・脅す・毎回折れる・問い詰める・比べるの5つ
  • 存在を無視するのはNG。要求に応じないのはOK
  • 我が家の基本は「無になる」と「じゃあ大丈夫です」。押し合いをやめると早く収まる
  • 引き下がれないのは安全と時間の2つだけ。それ以外は諦めていい
  • 命令を「どっちが早いかな」に変えると動くことがある。ただし毎回は効かない
  • きょうだいでも出方は違う。激しさは親の育て方のせいではない
  • 怒りが来るのは、子どものせいより自分の残量のせい

最後に、ひとつだけ。

「怒らない育児」という言葉には、正直なところ少しプレッシャーを感じます。怒らずにいられたらそれが一番ですが、実際には無理な日もある。

私がたどり着いたのは、怒らないことより、押し合いを始めないことでした。「嫌だ」と言われたら、こちらも「じゃあ大丈夫です」と引く。勝負に持ち込まなければ、そもそも怒る場面が減ります。

イヤイヤ期は必ず終わります。そして終わったことに、たぶん後から気づきます。

今日もお疲れさまでした。

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